サービスエリアに着く頃には、病院でのわだかまりも取れて、いつもの電話の時のように会話が弾んだ。
「ここが最後のサービスエリアだから、今夜はここで夕食にしよう。」
藤堂の提案で立ち寄ったサービスエリアで車を停め外に出る。
時刻は7時半を過ぎ、千紗にとって陽が落ちて真っ暗になった世界は、足がすくむほど怖いから普段は絶対外に出ない時間帯だ。
遠くに建物らしい場所がぼんやり光って見える程度。千紗がなかなか動けずにいると、当たり前のように藤堂が手を取って歩き出してくれる。
「これじゃ心持たないか?何なら腕を組んでくれてもいい。」
どう誘導したら千紗が歩きやすいのかと、藤堂が聞いて来るけど、異性とこんなに近い距離で触れ合った事が無いから、手を繋ぐだけでいっぱいいっぱいだ。
「大丈夫です、このままで…。」
慣れない千紗は遠慮気味にそう言って、藤堂の提案を断るのだが…
「俺に遠慮は必要ない。杖の代わりだって思ってくれれば。」
軽い感じてそう言って、藤堂は千紗の腕を半ば強引に自分の腕に絡ませる。
千紗はその密着度合いにドギマギして、自分の心臓が脈打つ音まで聞こえて来るほど緊張してしまう。
ぎこちない歩みで建物の中に入ると、中は照明で眩しくて、今度は目が眩むほどだった。
「さすがに週末だな、まだ人が多い。」
何を食べるかどうするか、とりあえず各店を見て周る事にする。
あまり見えない千紗の為に、何の店があるか藤堂が教えながらフードコートを一周回る。
騒めく店舗内で2人寄り添い歩きながら、聞こえてくる周囲の声に千紗は人知れずソワソワしていた。
『あの人カッコいい!』
『芸能人⁉︎モデルさんかなぁ?』
どう考えても藤堂の事を言っているようで、そんな人の隣に自分がいて許されるのだろうかと千紗は思い、組んでいる手をそっと外そうと試みる。
「さて、何にする?俺は炒飯とラーメンセットにしようかな。千紗は?」
全く気付いていないのか藤堂は至って通常運転で、外れそうになる千紗の手を、また自らの手でギュッと握り締め直してしまった。
「えっと…私もラーメンで。」
この場を早く逃げ出したい千紗は、藤堂に合わせてラーメンにする。
「いいのか?オムライスとかあったのに。前にオムライス好きだって言ってなかったか?」
藤堂は電話での些細な会話まで覚えていたようで、また遠慮をしているのかと心配して、わざわざお店まで連れて行ってくれる。
「じゃ、じゃあ。オムライスで。」
確かにオムライスが食べたかったから、素直に受け入れ、シンプルなオムライスを注文した。
「藤堂さん、ここは私の奢りでお願いします。母にくれぐれも言われてますし、高速代代わりにはならないかと思いますが、今日のお礼です。」
千紗はどうしても藤堂のラーメンセットを奢らなければとレジに並ぶ。
「別にいいのに…。まぁ、それで気が済むなら奢ってもらう。じゃあ、贅沢して餃子も唐揚げもつけよっかなぁ。」
と、藤堂が揶揄い半分で言ってくる。
「どうぞどうぞ。食べられるだけ頼んで下さい。」
母からお金を預かって来ている。なのに、今日のほとんどを藤堂が払ってくれせいで、診察代のみしかお金を使っていなかった。
わざわざ連れて来てくれたのに、これではいけないと、今頃になって千紗は躍起になる。
「冗談だよ。さすがに俺もそんなに食べれない。ラーメンセットで十分だ。」
クスクスと笑いながら藤堂はそんな千紗を楽しげに見ていた。
「ここが最後のサービスエリアだから、今夜はここで夕食にしよう。」
藤堂の提案で立ち寄ったサービスエリアで車を停め外に出る。
時刻は7時半を過ぎ、千紗にとって陽が落ちて真っ暗になった世界は、足がすくむほど怖いから普段は絶対外に出ない時間帯だ。
遠くに建物らしい場所がぼんやり光って見える程度。千紗がなかなか動けずにいると、当たり前のように藤堂が手を取って歩き出してくれる。
「これじゃ心持たないか?何なら腕を組んでくれてもいい。」
どう誘導したら千紗が歩きやすいのかと、藤堂が聞いて来るけど、異性とこんなに近い距離で触れ合った事が無いから、手を繋ぐだけでいっぱいいっぱいだ。
「大丈夫です、このままで…。」
慣れない千紗は遠慮気味にそう言って、藤堂の提案を断るのだが…
「俺に遠慮は必要ない。杖の代わりだって思ってくれれば。」
軽い感じてそう言って、藤堂は千紗の腕を半ば強引に自分の腕に絡ませる。
千紗はその密着度合いにドギマギして、自分の心臓が脈打つ音まで聞こえて来るほど緊張してしまう。
ぎこちない歩みで建物の中に入ると、中は照明で眩しくて、今度は目が眩むほどだった。
「さすがに週末だな、まだ人が多い。」
何を食べるかどうするか、とりあえず各店を見て周る事にする。
あまり見えない千紗の為に、何の店があるか藤堂が教えながらフードコートを一周回る。
騒めく店舗内で2人寄り添い歩きながら、聞こえてくる周囲の声に千紗は人知れずソワソワしていた。
『あの人カッコいい!』
『芸能人⁉︎モデルさんかなぁ?』
どう考えても藤堂の事を言っているようで、そんな人の隣に自分がいて許されるのだろうかと千紗は思い、組んでいる手をそっと外そうと試みる。
「さて、何にする?俺は炒飯とラーメンセットにしようかな。千紗は?」
全く気付いていないのか藤堂は至って通常運転で、外れそうになる千紗の手を、また自らの手でギュッと握り締め直してしまった。
「えっと…私もラーメンで。」
この場を早く逃げ出したい千紗は、藤堂に合わせてラーメンにする。
「いいのか?オムライスとかあったのに。前にオムライス好きだって言ってなかったか?」
藤堂は電話での些細な会話まで覚えていたようで、また遠慮をしているのかと心配して、わざわざお店まで連れて行ってくれる。
「じゃ、じゃあ。オムライスで。」
確かにオムライスが食べたかったから、素直に受け入れ、シンプルなオムライスを注文した。
「藤堂さん、ここは私の奢りでお願いします。母にくれぐれも言われてますし、高速代代わりにはならないかと思いますが、今日のお礼です。」
千紗はどうしても藤堂のラーメンセットを奢らなければとレジに並ぶ。
「別にいいのに…。まぁ、それで気が済むなら奢ってもらう。じゃあ、贅沢して餃子も唐揚げもつけよっかなぁ。」
と、藤堂が揶揄い半分で言ってくる。
「どうぞどうぞ。食べられるだけ頼んで下さい。」
母からお金を預かって来ている。なのに、今日のほとんどを藤堂が払ってくれせいで、診察代のみしかお金を使っていなかった。
わざわざ連れて来てくれたのに、これではいけないと、今頃になって千紗は躍起になる。
「冗談だよ。さすがに俺もそんなに食べれない。ラーメンセットで十分だ。」
クスクスと笑いながら藤堂はそんな千紗を楽しげに見ていた。



