「…それは…いつか、ではなくて今すぐ…ですか?」
千紗からは未だ曖昧な言葉しかもらえない。振られるよりはましかと思うが、これは長期戦になりそうだなと涼は人知れずため息を吐く。
「俺の中では9年前から決まっているが、千紗の気持ちが追いつくまで待つよ。だけど、一緒に暮らす事は譲れない。それに君のご両親にも婚約した事を早めに伝えておきたい。安心させてあげたいだろ?」
ここは一歩譲るべきだと涼は思い直し、仕方なく譲歩する事にする。
だけど結婚前提で付き合っていると堂々と千紗の両親に伝えたい。それは譲れないと千紗を見つめ返す。
「そう…ですね。よろしくお願いします。」
確かに今まで両親には心配しかかけてこなかったし、早く安心させてあげたい。
今の現状を考えれば同棲と言っても過言じゃないし…と、千紗はそれに対しては素直に受け入れた。
「じゃあ、さっそく明日会いに行こう。」
涼からしたら9年越しの思いがやっと千紗に届いたのだから、このまま突っ走って結婚までこぎ着けたかったのだが…。
結婚が全てではない。だけど、おちおちしてたら誰かに掻っ攫われる事だってあり得る。ここ数週間の千紗を見ていたら、そんな焦りを感じてしまっていた。
彼女は元から綺麗で可愛い。目が見えない時でさえ、知らない男からよく声をかけられ連れてかれそうになる事は日常茶飯だった。
今までは目が見えない事で自分から壁を作っていた感があったが、今やその壁も消え汚れを知らない澄んだ心が明け透けで、見ているだけでハラハラする。
守りたい。どんな男からの毒牙からも…
それが涼の本音だ。
一方、千紗は展開の速さに少々気後れしてしまっていた。それでも恋焦がれていた涼からの提案は嬉しくて、このまま流されてしまいたいと心の奥底では思っているけれど…
「涼さんのご両親は…大丈夫でしょうか?」
出来れば身内から歓迎される立場でありたいと切に願う。
「母親は元より放任主観だ。父は…病院を背負っている手前、少し厄介だが…いつまでも結婚しない、言う事を聞かない息子はお払い箱だろう。今時後を継ぐとか世襲制もないしな。」
涼は千紗の薬指にぴったりとはまった指輪を愛おしそうに見つめ、新たな気持ちで先を見つめていた。
千紗からは未だ曖昧な言葉しかもらえない。振られるよりはましかと思うが、これは長期戦になりそうだなと涼は人知れずため息を吐く。
「俺の中では9年前から決まっているが、千紗の気持ちが追いつくまで待つよ。だけど、一緒に暮らす事は譲れない。それに君のご両親にも婚約した事を早めに伝えておきたい。安心させてあげたいだろ?」
ここは一歩譲るべきだと涼は思い直し、仕方なく譲歩する事にする。
だけど結婚前提で付き合っていると堂々と千紗の両親に伝えたい。それは譲れないと千紗を見つめ返す。
「そう…ですね。よろしくお願いします。」
確かに今まで両親には心配しかかけてこなかったし、早く安心させてあげたい。
今の現状を考えれば同棲と言っても過言じゃないし…と、千紗はそれに対しては素直に受け入れた。
「じゃあ、さっそく明日会いに行こう。」
涼からしたら9年越しの思いがやっと千紗に届いたのだから、このまま突っ走って結婚までこぎ着けたかったのだが…。
結婚が全てではない。だけど、おちおちしてたら誰かに掻っ攫われる事だってあり得る。ここ数週間の千紗を見ていたら、そんな焦りを感じてしまっていた。
彼女は元から綺麗で可愛い。目が見えない時でさえ、知らない男からよく声をかけられ連れてかれそうになる事は日常茶飯だった。
今までは目が見えない事で自分から壁を作っていた感があったが、今やその壁も消え汚れを知らない澄んだ心が明け透けで、見ているだけでハラハラする。
守りたい。どんな男からの毒牙からも…
それが涼の本音だ。
一方、千紗は展開の速さに少々気後れしてしまっていた。それでも恋焦がれていた涼からの提案は嬉しくて、このまま流されてしまいたいと心の奥底では思っているけれど…
「涼さんのご両親は…大丈夫でしょうか?」
出来れば身内から歓迎される立場でありたいと切に願う。
「母親は元より放任主観だ。父は…病院を背負っている手前、少し厄介だが…いつまでも結婚しない、言う事を聞かない息子はお払い箱だろう。今時後を継ぐとか世襲制もないしな。」
涼は千紗の薬指にぴったりとはまった指輪を愛おしそうに見つめ、新たな気持ちで先を見つめていた。



