大好きなオムライスを食べてデザートにはモンブランケーキと紅茶という、千紗にとっては贅沢な晩餐になった。
「こんなに贅沢な外食は1人じゃなかなか出来ませんでした。今日は連れてきてくれてありがとうございます。」
千紗が紅茶を飲みながら、贅沢に浸っていると、
「本当はホテルの最上階フレンチにでも誘った方が形になるんだろうと思ったんだけど、ここで正解だったな。」
涼もどこかホッとしたような顔を向ける。
千紗もそんな彼に微笑み返し、穏やかに流れてBGMに耳を傾けて、静かな時間が流れていた。
「千紗、君に渡したいものがあるんだ。」
そう言って、意を決したようにポケットから一つの小さな白い箱を取り出した。
「それは…なんですか?」
千紗にはまったくピンとこないその箱を、涼はそっと恐る恐る開けてみる。
「俺と、結婚して欲しい。」
パカッと開いた箱の中にはキラキラと眩いほどに輝く大粒のダイヤモンドの指輪が入っていた。
信じられないと千紗は見入ったまま動けないでいた。
「実は8年前、君に無謀にもプロポーズしようとして買ったんだ。あの時の後悔がやっと今、浄化される。」
涼は照れたようにそう言って笑い、箱の中から指輪を慎重に取り出して、千紗の左手薬指にそっとはめる。
「…綺麗…。」
千紗の口から出た言葉はそんなたわいもない感嘆だけで、未だ現実味が無く信じられない状況だった。
千紗にとっては、つい最近やっと心が通い合って、やっと2人でいる事に慣れて来たところだから、こんな付き合い始めたばかりでまさか指輪を贈られるなんて思ってもいない事だった。
「で?俺と結婚してくれるか?」
指輪ばかりに気を取られてしまった千紗から、大事な答えが貰えずに、痺れを切らした涼は再度念押しのように聞く。
「結婚…ですか?」
千紗にとっては結婚なんて、自分の人生に起こり得ない出来事だと思っていたから、まったく実感が湧いてこない。
「私が…涼さんと…?」
「他に誰がいる?これまでもこの先も千紗以外は考えられない。早かれ遅かれ俺にとっては、結婚するなら君しかいないと思っていた。」
そう断言する涼をしばらく見つめ、千紗が口を開く。
「…ありがとう、ございます。
私はずっと自分は欠陥品だと思っていたので…自分の人生を、誰かと寄り添って歩む事なんてあるわけ無いって、諦めていたので……私で本当にいいんでしょうか。」
千紗からの言葉に涼の気持ちは沈む。
また…振られるのだろうか…重い空気が一瞬流れる。
「それは…俺とは考えられないという事か?」
困惑の色を隠せずそう聞き返す。
「いえ、私にはもったいなくて…不釣り合わなのではと…涼さんを独り占めするなんて烏滸がましくて…」
千紗にとってはまだ涼は憧れに近い存在で、私なんかが…と自信がなくて躊躇してしまう。
「こんなに贅沢な外食は1人じゃなかなか出来ませんでした。今日は連れてきてくれてありがとうございます。」
千紗が紅茶を飲みながら、贅沢に浸っていると、
「本当はホテルの最上階フレンチにでも誘った方が形になるんだろうと思ったんだけど、ここで正解だったな。」
涼もどこかホッとしたような顔を向ける。
千紗もそんな彼に微笑み返し、穏やかに流れてBGMに耳を傾けて、静かな時間が流れていた。
「千紗、君に渡したいものがあるんだ。」
そう言って、意を決したようにポケットから一つの小さな白い箱を取り出した。
「それは…なんですか?」
千紗にはまったくピンとこないその箱を、涼はそっと恐る恐る開けてみる。
「俺と、結婚して欲しい。」
パカッと開いた箱の中にはキラキラと眩いほどに輝く大粒のダイヤモンドの指輪が入っていた。
信じられないと千紗は見入ったまま動けないでいた。
「実は8年前、君に無謀にもプロポーズしようとして買ったんだ。あの時の後悔がやっと今、浄化される。」
涼は照れたようにそう言って笑い、箱の中から指輪を慎重に取り出して、千紗の左手薬指にそっとはめる。
「…綺麗…。」
千紗の口から出た言葉はそんなたわいもない感嘆だけで、未だ現実味が無く信じられない状況だった。
千紗にとっては、つい最近やっと心が通い合って、やっと2人でいる事に慣れて来たところだから、こんな付き合い始めたばかりでまさか指輪を贈られるなんて思ってもいない事だった。
「で?俺と結婚してくれるか?」
指輪ばかりに気を取られてしまった千紗から、大事な答えが貰えずに、痺れを切らした涼は再度念押しのように聞く。
「結婚…ですか?」
千紗にとっては結婚なんて、自分の人生に起こり得ない出来事だと思っていたから、まったく実感が湧いてこない。
「私が…涼さんと…?」
「他に誰がいる?これまでもこの先も千紗以外は考えられない。早かれ遅かれ俺にとっては、結婚するなら君しかいないと思っていた。」
そう断言する涼をしばらく見つめ、千紗が口を開く。
「…ありがとう、ございます。
私はずっと自分は欠陥品だと思っていたので…自分の人生を、誰かと寄り添って歩む事なんてあるわけ無いって、諦めていたので……私で本当にいいんでしょうか。」
千紗からの言葉に涼の気持ちは沈む。
また…振られるのだろうか…重い空気が一瞬流れる。
「それは…俺とは考えられないという事か?」
困惑の色を隠せずそう聞き返す。
「いえ、私にはもったいなくて…不釣り合わなのではと…涼さんを独り占めするなんて烏滸がましくて…」
千紗にとってはまだ涼は憧れに近い存在で、私なんかが…と自信がなくて躊躇してしまう。



