(千紗side)
りょうさんからこっそり渡された、手のひらに小さく収まった紙切れをそっと開いてみる。
まだ見えない私に何の暗号?
包帯が取れたら読んでって事?
意味も分からずとりあえず撫ぜてみる。
あれ?これって…点字?
指先に触れた感触にドキッとして何度も確かめる。
彼は点字も出来たの⁉︎
驚きながらも気持ちを落ち着け、そっと手紙を読んでみる。
『どうか、この手紙は読んだら捨て欲しい。
始めて点字で書いているから、拙いところがあっても許してくれると嬉しい。
君に出会えた奇跡を噛み締めながらこの数日を過ごしている。
目が再び見えるようになったらきっと、君の世界は果てしなく広がっていくだろう。
願わくば、俺が一番近くでそんな君を見ていたい。
愛している。
この気持ちは何十年何百年経っても変わらないと断言できる。
どうか、この先の未来もずっと君が俺の側にいてくれる事を願う。』
初めてもらったラブレターにドキドキが止まらない。
あの、りょうさんが…?
普段から冷静沈着を絵に描いたような人が、こんな熱い思いがこもった手紙を書くなんて…。
信じられないと思いながら、絶対捨てないからと近くの引出しを手探りで探し、その中に閉まっていたバックにそっと大切にしまう。
付き合い始めて数ヶ月、まだ知らないことばかりだけど、何故が懐かしくて切ない気持ちになってしまう。
それはどうしても、心の片隅に閉まった初恋のあの人を重ね合わせてしまうからで…
真剣に向き合ってくれる彼に申し訳ないから、早く吹っ切らないといけないと思う。
手術前、手探りで書いた拙い手紙の返事だろうと思うけど、凄く嬉しい。初めての恋文は何よりも私の大事な宝物になった。
目が見えるようになったら、またこのお手紙の返事を書こう。きっと彼も喜んでくれる筈。
そう思うと自然に目が見えるようになる事が楽しみになってきた。
観てみたい場所…まだまだ沢山あったな。
あの頃は子供で日帰りで行ける場所も限られていた。今だったらそう、沖縄のオーシャンビューや北海道の雪景色、海外だって誰に止められる事も無く行けるだろう。
いろいろ想像し始めると、どこまでも果てしなく世界が広がっていく気がした。
りょうさんと一緒に行けたら楽しそう。
パリのエッフェル塔や凱旋門、イタリアの青の洞窟…行きたい場所が次々に思いつく。
ああ、私、本当は諦めきれずにいたんだ。今になってやっとそう思い始める。
りょうさんからこっそり渡された、手のひらに小さく収まった紙切れをそっと開いてみる。
まだ見えない私に何の暗号?
包帯が取れたら読んでって事?
意味も分からずとりあえず撫ぜてみる。
あれ?これって…点字?
指先に触れた感触にドキッとして何度も確かめる。
彼は点字も出来たの⁉︎
驚きながらも気持ちを落ち着け、そっと手紙を読んでみる。
『どうか、この手紙は読んだら捨て欲しい。
始めて点字で書いているから、拙いところがあっても許してくれると嬉しい。
君に出会えた奇跡を噛み締めながらこの数日を過ごしている。
目が再び見えるようになったらきっと、君の世界は果てしなく広がっていくだろう。
願わくば、俺が一番近くでそんな君を見ていたい。
愛している。
この気持ちは何十年何百年経っても変わらないと断言できる。
どうか、この先の未来もずっと君が俺の側にいてくれる事を願う。』
初めてもらったラブレターにドキドキが止まらない。
あの、りょうさんが…?
普段から冷静沈着を絵に描いたような人が、こんな熱い思いがこもった手紙を書くなんて…。
信じられないと思いながら、絶対捨てないからと近くの引出しを手探りで探し、その中に閉まっていたバックにそっと大切にしまう。
付き合い始めて数ヶ月、まだ知らないことばかりだけど、何故が懐かしくて切ない気持ちになってしまう。
それはどうしても、心の片隅に閉まった初恋のあの人を重ね合わせてしまうからで…
真剣に向き合ってくれる彼に申し訳ないから、早く吹っ切らないといけないと思う。
手術前、手探りで書いた拙い手紙の返事だろうと思うけど、凄く嬉しい。初めての恋文は何よりも私の大事な宝物になった。
目が見えるようになったら、またこのお手紙の返事を書こう。きっと彼も喜んでくれる筈。
そう思うと自然に目が見えるようになる事が楽しみになってきた。
観てみたい場所…まだまだ沢山あったな。
あの頃は子供で日帰りで行ける場所も限られていた。今だったらそう、沖縄のオーシャンビューや北海道の雪景色、海外だって誰に止められる事も無く行けるだろう。
いろいろ想像し始めると、どこまでも果てしなく世界が広がっていく気がした。
りょうさんと一緒に行けたら楽しそう。
パリのエッフェル塔や凱旋門、イタリアの青の洞窟…行きたい場所が次々に思いつく。
ああ、私、本当は諦めきれずにいたんだ。今になってやっとそう思い始める。



