それから3日術後の経過も良く、今夜、目に巻かれていた包帯がいよいよ取れる。
俺としては怖い気持ちと嬉しい気持ちが入り混ざり複雑な心境だった。
千紗が俺の顔を見た時、藤堂涼である事に気付くだろう。今の今まで言い出せなくて…隠した訳ではないけど後ろめたい気持ちを引きずっていた。
嫌われるかもしれない…
怒ってくれた方がまだ救われるが、彼女の事だから俺の目の前から消えてしまう事だって考えられる。
何も言えないままで来たツケが今やってくる…覚悟を決めて残りわずかな時間を噛み締めて過ごす。
「おはよう。体調はどうですか?」
朝、定期的な問診の為、医者らしく振る舞う。看護師を引き連れている事もあり、悟られないように慎重に会話をするしかない。
「おはようございます。大丈夫です、問題ありません。」
穏やかな彼女の声にホッとして、簡単な触診と問診をする。昨夜から少し微熱があり食欲も若干落ちていた。どうしたって身体にメスを入れたのだから、少しの体調不良は仕方ない。
点滴の速度を確認してから、看護師の目を盗みこっそり紙切れを彼女の手に握らせる。
予想外の出来事に彼女は肩をビクッと振るわせ驚いている。その姿を可愛いなと人知れず思いながら部屋を後にする。
それはきっと最初で最後になるだろう、俺からのラブレターなるもので、手術前にもらった手紙への返事でもある。彼女しか読めないようにつたない点字で刻み込んだ。
女々しいな…自分自身そう思う。
彼女が去っていかないように藁をも掴む気持ちだ。
俺としては怖い気持ちと嬉しい気持ちが入り混ざり複雑な心境だった。
千紗が俺の顔を見た時、藤堂涼である事に気付くだろう。今の今まで言い出せなくて…隠した訳ではないけど後ろめたい気持ちを引きずっていた。
嫌われるかもしれない…
怒ってくれた方がまだ救われるが、彼女の事だから俺の目の前から消えてしまう事だって考えられる。
何も言えないままで来たツケが今やってくる…覚悟を決めて残りわずかな時間を噛み締めて過ごす。
「おはよう。体調はどうですか?」
朝、定期的な問診の為、医者らしく振る舞う。看護師を引き連れている事もあり、悟られないように慎重に会話をするしかない。
「おはようございます。大丈夫です、問題ありません。」
穏やかな彼女の声にホッとして、簡単な触診と問診をする。昨夜から少し微熱があり食欲も若干落ちていた。どうしたって身体にメスを入れたのだから、少しの体調不良は仕方ない。
点滴の速度を確認してから、看護師の目を盗みこっそり紙切れを彼女の手に握らせる。
予想外の出来事に彼女は肩をビクッと振るわせ驚いている。その姿を可愛いなと人知れず思いながら部屋を後にする。
それはきっと最初で最後になるだろう、俺からのラブレターなるもので、手術前にもらった手紙への返事でもある。彼女しか読めないようにつたない点字で刻み込んだ。
女々しいな…自分自身そう思う。
彼女が去っていかないように藁をも掴む気持ちだ。



