千紗の病状は今、一進一退を辿っている。
視力の後退は見られないが回復の兆しもない。
だけど藤堂に出会ってから、毎日届くたわいもないメッセージのやり取りが、千紗の気持ちをいくらか楽にしてくれていた。
『死にたい。生きている意味がない。』と…当初抱えていたネガティブな思いは吹き払われ、『どうにかしたい。せめて今のまま視力を維持できれば…』と、希望を抱けるようになっていた。
それというのも、彼がいつも生きる希望を与えてくれたからだ。毎日必ず来る彼からのそっけないメール、週1で電話もくれるようになった。
内容はほとんど彼の旅行話しで、一切病気について触れてこなかった。いつもたわいもない話しを楽しそうに話してくれた。
去年行った沖縄の海が綺麗だった事。イタリアの青の洞窟に、中国の兵馬俑、写真じゃ伝わらない感動があると『いつか君に観せたい。』いつも最後にそう言って、何気無く千紗に夢を与えてくれた。
『私も観れる事なら観てみたい。』そんな気持ちが湧き出てきて、最近は学校帰りに図書館に寄って、世界各国の旅行本を観ては、まだ見ぬ世界を夢見ている。
そして藤堂は千紗にとってなんの躊躇も無く、悩みを打ち明けられる唯一の人になった。
『近い知り合いより、遠い他人の方が話し易いんだろ。』
彼はそう言って笑っていたけれど…。
この関係はなんなのだろう…?ここ数日そんな事を千紗は1人思う。
友達…よりも心が近く、恋人…よりも距離が遠い。強いて言えば先輩、後輩…?それとも…なんだろう…?
視力の後退は見られないが回復の兆しもない。
だけど藤堂に出会ってから、毎日届くたわいもないメッセージのやり取りが、千紗の気持ちをいくらか楽にしてくれていた。
『死にたい。生きている意味がない。』と…当初抱えていたネガティブな思いは吹き払われ、『どうにかしたい。せめて今のまま視力を維持できれば…』と、希望を抱けるようになっていた。
それというのも、彼がいつも生きる希望を与えてくれたからだ。毎日必ず来る彼からのそっけないメール、週1で電話もくれるようになった。
内容はほとんど彼の旅行話しで、一切病気について触れてこなかった。いつもたわいもない話しを楽しそうに話してくれた。
去年行った沖縄の海が綺麗だった事。イタリアの青の洞窟に、中国の兵馬俑、写真じゃ伝わらない感動があると『いつか君に観せたい。』いつも最後にそう言って、何気無く千紗に夢を与えてくれた。
『私も観れる事なら観てみたい。』そんな気持ちが湧き出てきて、最近は学校帰りに図書館に寄って、世界各国の旅行本を観ては、まだ見ぬ世界を夢見ている。
そして藤堂は千紗にとってなんの躊躇も無く、悩みを打ち明けられる唯一の人になった。
『近い知り合いより、遠い他人の方が話し易いんだろ。』
彼はそう言って笑っていたけれど…。
この関係はなんなのだろう…?ここ数日そんな事を千紗は1人思う。
友達…よりも心が近く、恋人…よりも距離が遠い。強いて言えば先輩、後輩…?それとも…なんだろう…?



