無気力な君の溺愛は甘すぎる

4月。

私は満開に咲き、花びらが舞う桜を横目に焦って走っていた。
綺麗な桜なんて見ている暇はない。

高校生になった私は、初登校の今日、学校に向かっている最中。

だけど、今日は入学式じゃない。
入学式は、一週間前に終わっている。

ずっと体調を崩していて、やっと登校できているのが、一週間後の今日。
風邪なんて引かない、健康が取り柄な私はどこにいったのか…。

もう入学式から一週間も経っている。
期待と不安で言ったら、やっぱり不安が勝ってしまう。

考えていると、ついつい足取りが重くなっていき…あと三十分で、HRが始まる時間になってしまった。

私は、本格的に地面蹴り、走り出した。

あっ…。

学校が見えてきたから気を抜いてしまった。

それがまずかった…。
左から歩いてきてる人が見えていなく、誰かとぶつかってしまった。

「…っ、きゃっ」

──どんッ…。

「ご、ごめんなさい」

すぐに頭を下げて謝る。
すると、砂がついて汚れてしまったスカートが目に入る。

うぅ…やらかしちゃったぁ…。

心の中で落ち込んでいると、ぶつかった誰かが声をかけてきた。

「……大丈夫?」

ちょうどいい低さの心地よい声。
どうやら、ぶつかったのは男の子らしい。

「だ、大丈夫ですっ!」

いきよいよく、返事をする。

そこで頭を上げて、目の前にいる男の子に目を向けた私は目を見開いた。
目の前には、言葉を失う程かっこいい男の子が居た。