「森川さん、こんばんは」
そのあとも二人で他愛もない話を楽しんでいると、ふいに光星が現れた。
「上条社長! こんばんは。これからお仕事上がりの1杯ですか?」
「いや、向こうのカウンターで軽く食事をしてたんだ。仕事が残ってるから、オフィスに戻るところ。森川さんは? ひょっとして、デートかな?」
そう言って光星は、滝沢に会釈する。
どうやら誰だか気づいていないらしい。
「ふふっ。上条社長、こちらは滝沢くんですよ」
「えっ、滝沢くん? ほんとに?」
滝沢は照れたようにクシャッと髪を手で崩し、「お疲れっす」と頭を下げた。
「おー、ほんとに滝沢くんだ。見違えたな、こんなに爽やかなイケメンだとは。何かあったの?」
「まあ、ちょっと」
答えにくそうな滝沢に代わり、花純が「内緒です。ね? 滝沢くん」と笑いかける。
「そうか、邪魔して悪かった。それじゃあ、ここで」
「はい。お仕事ほどほどにがんばってください」
「ありがとう」
頬を緩めて頷いてから、光星は出口へと去って行った。
「さてと! そろそろ私たちもお開きにしようか」
マスターに会計をお願いすると、「上条様よりお支払いいただいております」と言われて花純は驚く。
(いつの間に? もうほんとに気遣いの人なんだから)
恐縮しつつも、花純はふっと笑みをこぼした。
そのあとも二人で他愛もない話を楽しんでいると、ふいに光星が現れた。
「上条社長! こんばんは。これからお仕事上がりの1杯ですか?」
「いや、向こうのカウンターで軽く食事をしてたんだ。仕事が残ってるから、オフィスに戻るところ。森川さんは? ひょっとして、デートかな?」
そう言って光星は、滝沢に会釈する。
どうやら誰だか気づいていないらしい。
「ふふっ。上条社長、こちらは滝沢くんですよ」
「えっ、滝沢くん? ほんとに?」
滝沢は照れたようにクシャッと髪を手で崩し、「お疲れっす」と頭を下げた。
「おー、ほんとに滝沢くんだ。見違えたな、こんなに爽やかなイケメンだとは。何かあったの?」
「まあ、ちょっと」
答えにくそうな滝沢に代わり、花純が「内緒です。ね? 滝沢くん」と笑いかける。
「そうか、邪魔して悪かった。それじゃあ、ここで」
「はい。お仕事ほどほどにがんばってください」
「ありがとう」
頬を緩めて頷いてから、光星は出口へと去って行った。
「さてと! そろそろ私たちもお開きにしようか」
マスターに会計をお願いすると、「上条様よりお支払いいただいております」と言われて花純は驚く。
(いつの間に? もうほんとに気遣いの人なんだから)
恐縮しつつも、花純はふっと笑みをこぼした。



