穏やかな日常が戻って来た。
花純はまた光星のマンションで一緒に暮らし、一人になりたいと思うこともなく常にそばにいられる喜びを噛みしめる。
「私、どうして光星さんが1週間もアメリカに行くって分かった時、あんなに普通でいられたんだろう。今なら絶対に泣いちゃいそう」
ソファに並んでコーヒーを飲みながらそう言うと、光星はおかしそうに笑った。
「花純、会えなかった1週間のうちにちょっと性格変わったよね」
「ほんと? 嫌な性格になっちゃった?」
「とんでもない、もっともっと可愛くなった。けどもう二度と離れるなんて出来そうにないな」
「私も。どうしよう、今度光星さんが出張になったら」
「その時は一緒に行こう」
「え、本当に?」
「もちろん」
冗談なのかと思いきや、光星はいたって真面目に頷く。
(ふふ、嘘でもいい。そんなふうに言ってくれる光星さんが好き)
花純はトンと光星の肩に寄りかかった。
「花純、また予定を合わせて旅行に行かないか? 夏に行った、山梨のホテルに」
「いいの? うん、行きたい!」
「クリスマスに合わせて行こうか。雪が降って綺麗だろうな」
「念願の雪見風呂ね。楽しみ! じゃあ私が予約しておきます」
「ああ、頼む」
二人で顔を見合わせて微笑む。
以前よりも心が深く通い合い、ただ一緒にいられるだけで幸せな毎日。
けれどそれは、そう長くは続かなかった。
花純はまた光星のマンションで一緒に暮らし、一人になりたいと思うこともなく常にそばにいられる喜びを噛みしめる。
「私、どうして光星さんが1週間もアメリカに行くって分かった時、あんなに普通でいられたんだろう。今なら絶対に泣いちゃいそう」
ソファに並んでコーヒーを飲みながらそう言うと、光星はおかしそうに笑った。
「花純、会えなかった1週間のうちにちょっと性格変わったよね」
「ほんと? 嫌な性格になっちゃった?」
「とんでもない、もっともっと可愛くなった。けどもう二度と離れるなんて出来そうにないな」
「私も。どうしよう、今度光星さんが出張になったら」
「その時は一緒に行こう」
「え、本当に?」
「もちろん」
冗談なのかと思いきや、光星はいたって真面目に頷く。
(ふふ、嘘でもいい。そんなふうに言ってくれる光星さんが好き)
花純はトンと光星の肩に寄りかかった。
「花純、また予定を合わせて旅行に行かないか? 夏に行った、山梨のホテルに」
「いいの? うん、行きたい!」
「クリスマスに合わせて行こうか。雪が降って綺麗だろうな」
「念願の雪見風呂ね。楽しみ! じゃあ私が予約しておきます」
「ああ、頼む」
二人で顔を見合わせて微笑む。
以前よりも心が深く通い合い、ただ一緒にいられるだけで幸せな毎日。
けれどそれは、そう長くは続かなかった。



