陽太も伊織も、さっきから意味のわからないことばかり言っちゃって、なんなのよ! 「とにかく、私は着替えてくるから、陽太はちゃんと寝てて。分かった?」 「はぁい」 ゆるい返事をしながら再び布団の中に潜る陽太は、やっぱりしんどそうに見えた。 今日はしっかり看病してあげなくちゃ! ふん!と、気合いを入れて部屋を出た。 このとき、私はまだ知らなかったんだ。 伊織が言っていた、〝ただ可愛いだけの男子じゃない〟と言った、その意味を。