私も、変わらなくちゃいけないのかもしれない。
このまま一人に慣れてしまったら、きっと私は一生ひとりぼっちになってしまう。
だってこの三人は、私のことを見てくれる。
結婚しろ、だなんて意味不明なことを言ってくるけど、少なくとも彼らは私のそばにいてくれる。
「(心を開く、かぁ)」
「おい、どうすんだ?」
「……行く。夜市祭、行きたい」
小さい声でそう言うと、伊織も陽太もにっこりと笑った。
「なら決定だな」
家族以外の人と行く、はじめてのお祭り。
なんだかすごく、ワクワクしてきた……!
でも、この気持ちは三人にはまだ秘密だ。



