青にきらめく世界は、君の色でできている。



『5月12日 帰り道、浅羽くんがガラの悪そうな男の人たちにからまれた。ちょっと怖かったけど、お巡りさんを呼んできた振りをしたら、男の人たちは逃げてくれたからよかった。浅羽くんは、自分の方がからまれて嫌な思いをしたはずなのに、わたしのことまで心配してくれた。やっぱり浅羽くんは優しい人だ。その後の帰り道は、わたしの話をたくさんした。わたしのことなんて聞いても楽しくないんじゃないかなって心配してたんだけど、浅羽くんはわたしの話を興味深そうに聞いてくれたの。それに“俺もそれ好きだよ”とか、共通点も色々と見つかってうれしかったな』


『5月26日 藤野先輩、きれいだったな。浅羽くんと並んでいる姿はすごくお似合いで……わたしも先輩みたいに、素敵な女の子だったらなぁって』


『7月6日 明日はいよいよ、わたしにとって運命の日になる。浅羽くんのこと、ぜったいに救ってみせるから。神様、どうかわたしに力をかしてください』


日記は、それが最後で止まっていた。