「あの、カウンターに置いてもらえればだいじょうぶだから! 浅羽くん、ここまで運んでくれてありがとう」
図書室に入れば、音無さんは声量を落としてカウンターの上を指さした。
言われた通りに本の山を置けば、俺の仕事も終わりだ。
すると、本棚の整理をしていた男子生徒がこちらに近づいてきた。
「あ、高崎先輩! おつかれさまです」
「音無さん、おつかれさま」
どうやら音無さんの顔見知りらしい。
先輩ということは、俺たちの一つ上。三年生ということだ。
焦げ茶色の髪に、整った顔立ち。身長はかなり高い。
俺も同年代より大きい方だけど、俺よりもさらに二センチくらいは高いんじゃないだろうか。



