青にきらめく世界は、君の色でできている。



「音無さんは、また雑用でも押しつけられたの?」


持っていた本をサッとうばえば、音無さんはあわてて俺から本を取り返そうとしてくる。


「だ、だめだよ! それけっこう重いから……!」

「だったらなおさら俺が持つよ。音無さん、よろけてそのまま転んじゃいそうだし」

「うっ……それじゃあお願いするね。ありがとう」


申し訳なさそうな顔でお礼を言ってきた音無さんのとなりに並んで、廊下を進んでいく。


「実はわたし、図書委員会なんだ。それは委員会のお手伝いで運んでたの」

「へぇ。図書委員か」


背筋をピンとのばして、図書室でしずかに本を読んでいる音無さんの姿が、パッと目に浮かんだ。

実際に話してみれば、音無さんが案外おしゃべりで無邪気な性格をしていることが分かる。だけど見た目だけでいえば、控えめでおしとやかそうな雰囲気がある。

だから、そんな音無さんが図書室にいる姿は、何だかしっくりくる。そんな気がした。