「お、あれ浅羽じゃね?」
「浅羽~、オマエ何いっちょ前に女と歩いてんだよ」
「もしかしてデート中だったか? ジャマしてわりぃけど、オレらもお前に用があんだよ。ちょっと面かせや」
ぎゃははと下品な笑い声を響かせながら前方から歩いてきた三人組。
着ている制服からして、多分隣町の高校の生徒だろう。
素行の悪い生徒が多く通っていることで有名なところだ。
最近はそうでもないけど、以前までは、意味もなく夜の街をふらついていることが多かった。
そして絡んできたやつらを、憂さ晴らしもかねてボコボコにしたことが何度かあった。
はっきり覚えてはいないけど、雰囲気からして、多分こいつらは俺がその時に相手をした連中だと思う。



