青にきらめく世界は、君の色でできている。



「っ、どうして……?」

「……音無さんが、教えてくれたんだよ」


近づいて、ふるえている小さな身体を、そっと抱きしめる。


……よかった。ちゃんと触れることができる。温かい。

そんな当たり前のことが、たまらなくうれしくて、涙がこぼれてくる。


「ねぇ。俺の気持ち、聞いてくれる?」

「っ、うん」

「俺さ、音無さんのことが――」


この時、俺の気持ちを聞いてくれた音無さんが、泣きながら笑っていたその表情を、俺は一生わすれない。

覚えていたいと思ったんだ。