ここは裏山の中。



子ども達の遊び場。



大人は誰も来ない。






美津を突き落としたのは



朝子



すみれ



広美



キヨ



そして咲子。



少女達は、邪魔な美津の存在を自らの手で消してしまったのだ。



その小さな手で――…






ヒソヒソヒソ・・



『みっちゃん、突き落としちゃおっか。』



『そうだね。ちょっと痛い目見たら懲りるんじゃない?』



『男子に色目使うなって。』



『牛のくせに。』






少女達の恐ろしい会話に咲子は戸惑った。



『ねぇ…
止めようよ、そんなこと…。』



『咲子ちゃん、何言ってんの?ちょっと痛い目に遭わせるだけよ。』



『そうよ。そんなこと言ってたら、次は咲子ちゃんがいじめられるわよ。』



『………………。』