うしろの正面だーあれ




受信メールを開くと、そこには短い一文が書かれていた。






“誘ってるのに”






ガバッと上半身を起こし、斜めに ねじる憂。



そこには、カーテンの隙間からニヤリと笑う沙良が居た。



「…お前、女優にでもなれば?」



呆れたように溜め息を吐きながら憂は言った。



そんな憂に対し、沙良は先程までの蒼白い顔とは うってかわって頬をピンク色に染め、血色の良い唇で微笑んだ。



「ハァ・・」



再び溜め息を吐いた憂は荒々しく沙良に背を向け、ふてくされたように目を瞑った。



「ねぇ、憂。」



「………………。」



沙良の問いかけにも反応しない。



右の頬だけ ぷっくりと膨らませた沙良は、やがて携帯を取り出し、カチカチと打ち始めた。