うしろの正面だーあれ




「ハァッ・・!」



怒りとも呆れとも葛藤ともとれる溜め息を荒々しく吐いて、憂はベッドに倒れ込んだ。



隣のベッドからはスゥ・・スゥ・・と寝息が聞こえる。



それは どこか艶めかしくもあり、また、まだ残る幼い少女の色香もあった。



「やっべぇ…生き地獄…。」



音を出さず、憂は呟いた。



隣を見ると、窓から差す光が、沙良のシルエットをぼんやりとカーテンに映し出していた。






プルルルル・・



静まりかえった保健室に、電話が鳴った。



ワンコールで電話に出た保健医は、少し話すと保健室を出ていってしまった。