うしろの正面だーあれ




カショッ



安っぽい機械音が保健室に響く。



憂と保健医は揃って入り口付近に目をやる。



「…何 撮ってんだよ。」



憂が不服そうに言うと、隆史はニヘッと笑った。



「題名:保健室の先生に怒られる憂。」



「そのまんまじゃねぇか。」



「記念に亀地にもやるわ。」



そう言って、隆史は画像を添付し、沙良にメールを送った。



「こら!
授業中に何やってんの!
病人以外は教室に帰りなさい!」



保健医の怒鳴り声が響く。



「あ、そだ。こいつ病人。」



すっかり沙良の具合を忘れていた隆史は、保健医に沙良をつき出した。



「どうしたの?顔色悪いわね。」



「ちょっと…貧血…。」



沙良が言うと、保健医は沙良の下瞼を捲った。



「あ〜…貧血だね。
寝ときな。今は誰もベッド使ってないから何処でもいいよ。」



「はぁい…。」



力なく返事をして、沙良は端っこのベッドに倒れ込んだ。