うしろの正面だーあれ




キーンコーンカーンコーン

キーンコーンカーンコーン・・






良かった…。



みっちゃん、ちゃんと来てる。



やっぱり夢だったんだ。



当たり前だよね…。



私は人を殺したりなんか出来ないもん。






教室に入って来た先生は 俯き加減で、とても悲しい顔をしていた。






咲子の脳裏に在らぬことがよぎる。






ダメ…



言っちゃダメ…



在ってはならない事件…



現実に在るはずのない事件…。






「昨日、鶴田さんが…
亡くなりました…。」



『え!?』



咲子以外の4人の声が重なる。



ザワザワザワ・・






もう一度、美津の席を確認する。






やはり美津は居る。



他の者達には見えていないのだろうか…。



見えるのは、美津を殺した5人だけなのだろうか…。



少女達の息は恐怖で荒くなる。