若頭は拾い猫を甘やかしたい。

「相模さんの意地悪ー!!」


男の人はそれだけ叫ぶと部屋を凄い勢いで出て行った。


……なんか


「嵐みたいな人だった。」


「…まぁ、そうだな。ああ見えて喧嘩は強い奴だし頭は切れるんだよ。」


「へぇ…。」



…とてもそんな感じには見えなかったけど、きっと本当なんだろう。


弥生くんも冷たくあしらってたけどかなり信頼を置いてるみたい。



「それよりも、都が着たい服選ぼっか。」


「…うん、」



こんなに沢山の服の中から選ぶって難しい…。


「………弥生くんも手伝って欲しい。」

「俺も手伝っていいの?」


「うん、私あんまり分からないから。」




私がそう言うと弥生くんは嬉しそうな顔をして洋服を見始めた。




「都はどれ着ても可愛いと思うけど、特にこういうのは似合いそう。」



弥生くんが差し出してきたのは、よく見たら所々に花の刺繍がしてある綺麗な水色のワンピース。



「わぁ、可愛い…!」


「ほんと?じゃこれに着替えておいで。」


「うん!」




こんなに可愛い服を着るなんて初めて。

ワクワクしながら袖に腕を通す。