若頭は拾い猫を甘やかしたい。

「……あ、都ちょっと待ってて。」


「…?うん。」



弥生くんは急になにか思いついたように電話をとって部屋の少し奥の方で誰かと電話し始めた。



「あぁ、150センチ前半くらい。10分以内。」



うーん、話し声はあまり聞こえない。

するとまたこっちの方に戻って私の横に腰掛ける。



「都、10分だけ待てる?」


「うん?全然大丈夫だよ。」



なんで10分なのかちょっと気になるけどまぁ良いか。


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それから10分が経つ前くらいに、


ガチャ!!!!!


と大きな音を立ててドアが開いた。


「はぁはぁはぁ…っ、はぁぁー!!!間に合いました?」


…誰だろう、この人。


大量の箱を積み上げて持っている。



「まぁギリギリセーフだな。ご苦労。」



そこ置いといて、と弥生くんに言われて荷物を置くと、その人の視線がこっちに向いた。