若頭は拾い猫を甘やかしたい。

それに、早速王子に会っちゃったし。


腕を強く掴まれただけで何もされて無いから良いけど…。


そう思いながらお迎えの柳城さんの所まで行くと、今日は弥生くんは居なかった。



…弥生くん居ないんだ。


心の中でどことなく残念に思う自分が居る。

昨日はたまたま居ただけで毎日居ることは無いことくらい分かってたのに。



「今日、若は帰り遅くなるらしい。」


「…分かりました。」


「お前、若のこと怒らせるなよ。(俺らへの八つ当たりがこえーから。)」



車内のミラー越しに私を睨みつけてそう言ってくる。


「…うん…?」



弥生くんを怒らせないようにってどうすればいいのかイマイチだけど、


少なくとも王子とは絶対に関わらないようにはしないと。

それだけは分かる。



「そういえば…、成宮組って知ってますか?」



私がそう聞くと、柳城さんの顔つきが一気に鋭くなった。



「知ってるも何もそこは俺らの組と張り合うくらい強いとこだ。…ライバルだな、一番の。」



…え、弥生くんの組とライバル??





「特に、そこの若頭は情報はガッチガチに隠されてるけど、うちの若が認めるくらい強い男らしい。」


「……え…?」