若頭は拾い猫を甘やかしたい。

「都、他の奴に絶対見せないでそんな可愛い顔。」


…弥生くん、目が不安そう。


「っ、うん、みせない、」


「都は俺のことだけ考えてくれればそれで良いから。そしたら許してあげる。」



弥生くんの指が私の口から離れてやっとまともに口を動かせるようになった。



「絶対、弥生くんのことしか考えないからもう許して…、」



熱でぼぉーっとする頭で必死に声を絞り出す。


そんな私を見て弥生くんはぎゅうーっと強く抱きしめる。


「ん。ごめんね都、いじめすぎた。」



意識が遠のいていく中、そんな弥生くんの声が聞こえてプツンと私の意識は途切れてしまった。





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弥生 side



あー、やってしまった。


俺の中で都にやってしまったことへの後悔の波が押寄せる。


人生で多分これが初めてだった、ムカついてこんなに感情が抑えられなかったのは。



最初は他の男のことなんか考えられないように都に教えこもうと思って頬やら耳やらにキスをしていたが、段々と都の反応が可愛すぎて楽しくなっていた。