若頭は拾い猫を甘やかしたい。

だけどすぐに私の頬にそっと手を触れてスリスリとする。


その手は冷たくて、私の体温からしたらとても気持ちいい。


「都。その男からキスされた時もそんな顔してたの?」


「…そんな顔??」


「うん、気持ちよくて溶けそーな顔。」



…え、私は今そういう顔をしてたの??
確かに、弥生くんに触られて今は凄く気持ち良かったけど…。


でも、王子にされた時は



「多分、そんな顔してない。凄く嫌だったから。」


資料室を出た瞬間に少しの間赤くなるくらい強く拭いていたくらいには嫌だった。


私がそう言うと、弥生くんは急に不機嫌な顔からホッとしたような顔になった。

そして私の頭をポンポンと撫で始める。



「…そっか、お利口だね都。」



お利口、お利口とまるで私が犬かのように撫で続ける弥生くん。


「弥生くん、もう機嫌直ったの?」


「んー。少しだけ。でもまだまだムカついてるよ。」


「…どうしたら直る?」


「あーー…。じゃ、キスさせて、ここに。」



トンっと、弥生くんの指が置かれた場所は私の頬っぺ。