若頭は拾い猫を甘やかしたい。

「おはよう、都。今日も可愛いね天使。」


「…ありがとう、ちーちゃん。今日もちーちゃんが可愛いよ。」



ちーちゃんはいつも私に可愛いと言ってくるけど、それは私に気を使ってくれているからだ。

否定すると怒られるから最近はありがとうと言うようにしている。


誰よりも心も見た目も綺麗なちーちゃんが私は大好きなんだ。



「そういえば!!今日、黒い車から降りてきたでしょ!あれ何なの!?」


「え、見てたの??」


それなら声かけてくれれば良かったのに…。


「見てたし他の人たちも噂してたよ!もー!焦らさないで早く教えてよ〜!」




大きな目をくりくりとさせて凄い勢いで迫ってくる。

教える…も何も、



「私ね、ヤクザの人に拾われたの。」



こう表現する以外にどう言えば良いのだろうか。


だけど、目の前のちーちゃんは更に目を大きくさせて、




「ええぇええええええええ!?!?」



と廊下中に響き渡るほど大きな声をあげた。



「ちょっと、ちーちゃん声大きいよ。」


「い、いやいやいや。都、自分が何言ってるかわかってるの?!」


「当たり前だよ、ヤクザに拾わ「わぁああ!2回も言わなくていいから!!」



理解が追いつかない様子のちーちゃんにもう一度言おうかしてもすぐに遮られた。


もう、何なの、ちーちゃん。



「ちょっと都、一限サボるわよ。」


「え、どうして?」



「そんなの都の話を聞くからに決まってるでしょ!拒否権は無し、早く屋上行くわよ。」



私の手をパシっと掴んでぐんぐんと屋上の方へ連れていくちーちゃん。