若頭は拾い猫を甘やかしたい。

寒い、寒い、寒い。


私は、小さい時から孤独だった。

生まれた時から今までずっと。



だからこうやって今も、大雨で雷の鳴り止まない中ずっと1人で、


公園のドラム缶に隠れて隙間から漏れてくる水に体を濡らされながら雨が止むのを待っている。



「寂しい…。」




ポツリと零れたその言葉は誰にも拾われることは無い。


また、泡のようにすぐに消えてしまうだけ。




そう思っていたのに。













「お前、捨てられてるの。」




曇りのない真っ直ぐな光が、初めて私の視界を明るく包み込んだ。