きっとシーラの自国にも使いのものが手配られて、今回の件がバレるのも時間の問題だろう。
どんな処遇が待っているのか、今は考えたくもないけれど。

フィリップ王子の側室が部屋を出てからシーラは大きく息を吐き出してベッドにダイブした。

キラキラと輝いていた真珠が目の裏でチラチラしている。
「とても素敵な真珠だったわね、リュナ?」

「えぇ、そうですねシーラ様」
リュナはあの出来事があってから毎日落ち着かない様子をしている。
いつ、どんな処遇が下るか不安なのだろう。

「リュナこっちへ」
手招きするとリュナがおずおずと近づいてくる。

ベッドの隣に座るように言うと、「失礼します」と一言言ってからシーラの隣に腰をおろした。

「リュナ、あなた随分大きくなったわね」
隣に座るリュナの赤毛を指先で撫でてシーラは言った。