妃候補なんて興味ありません!

おおらかな国王の元育ったシーラは異能である龍とも仲良くなり、子供の頃はよくその背中に乗って空の散歩していたものだった。

大人になった今ではさすがにそんなことしなくなったけれど、龍を仲良しであることに変わりはなかった。

「いつかこの子の力を発揮するときが来るのかしら」
シーラはまだ飛び回っている龍へ視線を向けてつぶやく。

平和な国に生まれたシーラはまだこの龍の本来の力を見たことがなかったんもだ。

「そんな力、発揮する日は来なくてもいいんです!」
リュナの悲痛な叫びにシーラは笑い声を上げたのだった。