復讐殺人日記

「それならここに座って」
「え、でもそしたら先輩たちの場所がなくなりますよ?」
「大丈夫大丈夫。私たちは教室で食べるから」

そう言うと他のふたりにも立ち上がるように促した。
ふたりはとまどいながらも私に笑顔を振り向いて立ち上がると、横へよけた。

「じゃあ、またおしゃべりしようね」
先輩たちは喜んで教室へと戻っていく。

その後ろ姿へ向けて「バーカ」と小さく呟く。
そして開いたベンチに腰をおろした。

学校内で場所を確保することなんてこんなにも簡単だ。
「さすが愛花ちゃん」

日奈子が尊敬の眼差しを向けてくる。
「別に普通だよ?」

私はそう返事をしてパックのジュースにストローを突っ込んだのだった。