☆☆☆
「あの日記、持ってきたか?」
貴斗に言われて私は木製テーブルの上に保人の日記帳を置いた。
ここはいつもの公園で、日奈子の葬儀を終えた後だった。
前回と同じようなシチュエーションになるとは思ってもいなかった。
「もう1度燃やして、また戻ってきたらどうする?」
ポケットからライターを取り出す貴斗を見ながら、瑞穂が言った。
「そのときはまた燃やす。なにがなんでもこの呪いを終わらせないといけないでしょ」
何度燃やしても戻ってくるから燃やす意味があるのか。
そう聞かれたら答えられない。
だけどなにもせずにただ日記帳に自分たちの名前が書かれていくのを眺めているだけなんて、耐えられなかった。
「燃やすぞ」
「うん」
貴斗に頷きかけたときだった。
カリカリカリカリ。
あの音が聞こえてきた。
「なにこの音」
「あの日記、持ってきたか?」
貴斗に言われて私は木製テーブルの上に保人の日記帳を置いた。
ここはいつもの公園で、日奈子の葬儀を終えた後だった。
前回と同じようなシチュエーションになるとは思ってもいなかった。
「もう1度燃やして、また戻ってきたらどうする?」
ポケットからライターを取り出す貴斗を見ながら、瑞穂が言った。
「そのときはまた燃やす。なにがなんでもこの呪いを終わらせないといけないでしょ」
何度燃やしても戻ってくるから燃やす意味があるのか。
そう聞かれたら答えられない。
だけどなにもせずにただ日記帳に自分たちの名前が書かれていくのを眺めているだけなんて、耐えられなかった。
「燃やすぞ」
「うん」
貴斗に頷きかけたときだった。
カリカリカリカリ。
あの音が聞こえてきた。
「なにこの音」



