復讐殺人日記

ひとりじゃなにもできないくせに。
「ごめんね愛花ちゃん。本当に違うの、今のは勢いで言っちゃって」

「泣けばすむと思ってんの?」
弱々しい日奈子の声に余計に苛立ちがましてくる。
どうしてこんな子を仲間にしてしまったんだろうと、今更ながら後悔してきた。

「やめなよふたりとも。日奈子の言い分も一理あるんだしさ」
そんな止め方をしたのは瑞穂だった。

私は驚いて瑞穂へ視線を向ける。
「瑞穂も私が死んで終わりにすればいいって思ってるわけ?」

つい、声が大きくなってしまう。
行き交う人たちが不思議そうに私達を見ているけれど、おさえられない。

「そうじゃないよ。ジワジワ怖がらせるんじゃなくてさ、いっそ一気に全滅させてくれって話」
瑞穂がため息交じりに言った。


保人の呪いのかけかたが気に入らないらしい。