復讐殺人日記

そんな貴斗は私に気があるようで、なにかにつけて話かけてくる。
貴斗と一緒にいればナメられることもないので好きにさせていた。

「で、でも僕は……」
貴斗が現れたことで保人が更に青ざめた。
やっぱり貴斗の影響力は大きいみたいだ。

私の言いなりになっていないところがムカつくけれど、認めるより仕方ない。
それにしても、貴斗が出てきてもまだ渋っているなんてしぶといヤツだ。

そう思っていると、貴斗が馴れ馴れしく保人の肩に腕を回した。
貴斗と至近距離になり、保人が視線を泳がせた。

必死で貴斗の方を見ないようにしている。
「俺たちのために予定あけてくれるよなぁ?」

貴斗がしゃべれば保人の前髪が揺れる。
保人はなにも言えずに黙り込んでしまった。

私たちからすればそれは肯定した意味になる。
返事をしないのが悪いんだ。

「よっしじゃあ決まりな! 今日の放課後この4人で遊ぶ」