復讐殺人日記

☆☆☆

翌日、いつも通り目を覚ましたけれど昨日の疲れは完全には取れていなかった。

夜中にパトカーの音が聞こえてきて何度も目を覚ましたし、起きた瞬間にあの日記について思い出してしまったせいだと思う。

早く処分した方がよさそうだ。
そう思いながら制服に着替えて1階へと下りていく。

リビングからは朝のニュース番組の音が聞こえてきていた。
「おはよう。って、ふたりともどうしたの?」

両親が揃ってソファに座り、食い入るようにテレビを見ていたので思わずそう聞いていた。

朝の時間はもっと慌ただしいはずだ。
「ちょっと愛花、この事件見てみなさいよ」
と、お母さんが興奮気味に手招きする。

私はソファには座らずに床に置いてあるクッションに座ってテレビ画面に視線を向けた。

そこには見慣れた景色が映っていて何度も目をこすって確認してみた。
「なにこれ、すぐ近くじゃん」
どうやら見間違いではないらしいと気がついて声をあげる。