復讐殺人日記

「でも、絶対バレるよ」
「それなら日奈子が外で見張りをしてればいい」

瑞穂に言われて日奈子がビクリと肩を震わせた。
「保人の部屋の入口で待機して、誰か来たらノックして知らせるの。それくらいできるでしょう?」

日奈子はもうただ頷くだけだ。
すでに涙が浮かんできているから、手伝うとかそういうのは無理そうだ。

「わかった。でも保人の部屋ってどこ?」
聞くと貴斗が階段へと視線を向けた。

「さっきちょっと上がって確認してみた。2階の一番奥の部屋にプレートがかかってたから、そこで間違いない」

そこまでわかっているなら、後はさっさと行動するべきだった。

私たちは目をみかわせて頷きあい、不自然にならないよう階段を上がり始めたのだった。