復讐殺人日記

☆☆☆

そういえばこんなこともあった。
私は動画を撮影しながら頭では別のことを思い出していた。

あれは動物殺しが何件が発見されて、問題になっってきた頃のことだった。

『あんたの恥ずかしい過去、みんなの前で暴露しなよ』
昼休憩の教室の中だ。

暇だった私は保人にそう持ちかけたのだ。
『は、恥ずかしい過去?』

『あんたのことだから、沢山あるでしょ? 盗撮以外にもさぁ?』
4人に囲まれた保人は視線を泳がせて黙り込んでしまった。

『やらないと、髪の毛燃やすぞ?』
貴斗がそう言ってライターを取り出して火をつけた。

それを保人の襟首へと近づける。
『やめてよ!』

保人が女の子みたいに甲高い声を上げて身をそらす。
その様子にみんなで笑った。

貴斗の脅しは効果があったようで、保人は教卓の前に立った。
『はいはいみんな注目! 保人が話したいことがあるんだってぇ!』