☆☆☆
「うっ……あっ……」
玄関までダッシュで逃げてきた私の首は後から締め上げられていた。
手足が奇妙な方向へ曲がった状態でも保人は走るのが早かった。
一気に距離を詰められてからめとられてしまったのだ。
「いーち、にーい、さーん」
私の首を閉めながら保人がゆっくりゆっくり一分を数え始める。
空気を吸い込む暇もなく首を閉められた私は顔がカッと熱くなるのを感じた。
苦しくて必死にもがくけれどびくともしない。
「やめろ!!」
貴斗の声が聞こえてきた次の瞬間、ガンッと音が聞こえてきて冷たい指が首から離れた。
その場に膝をつき、咳き込む。
見ると貴斗がキッチンからフライパンを持ってきていて、それで保人の後頭部を殴りつけたのがわかった。
保人がゆっくりと貴斗へふりむく。
「俺たちに勝てると思ってんのか!」
貴斗がもう一度フライパンを振り上げ、そして保人めがけて振り下ろした。
保人はフライパンを片手で受け止めると、それを奪い取って投げ捨ててしまった。
フライパンが壁に当たってガンッと大きな音を立てる。
「うっ……あっ……」
玄関までダッシュで逃げてきた私の首は後から締め上げられていた。
手足が奇妙な方向へ曲がった状態でも保人は走るのが早かった。
一気に距離を詰められてからめとられてしまったのだ。
「いーち、にーい、さーん」
私の首を閉めながら保人がゆっくりゆっくり一分を数え始める。
空気を吸い込む暇もなく首を閉められた私は顔がカッと熱くなるのを感じた。
苦しくて必死にもがくけれどびくともしない。
「やめろ!!」
貴斗の声が聞こえてきた次の瞬間、ガンッと音が聞こえてきて冷たい指が首から離れた。
その場に膝をつき、咳き込む。
見ると貴斗がキッチンからフライパンを持ってきていて、それで保人の後頭部を殴りつけたのがわかった。
保人がゆっくりと貴斗へふりむく。
「俺たちに勝てると思ってんのか!」
貴斗がもう一度フライパンを振り上げ、そして保人めがけて振り下ろした。
保人はフライパンを片手で受け止めると、それを奪い取って投げ捨ててしまった。
フライパンが壁に当たってガンッと大きな音を立てる。



