復讐殺人日記

強烈な外見に立っていられなくて壁に手をついた。
「や、保人……ごめんね」
私は恐怖心を押し殺してその場に膝をついた。

そして破損した保人を見上げる。
「本当にごめん。死ぬなんて思わなくて」

貴斗がどうにか私の隣にやってきて、同じように膝をついた。
「お、俺も悪かったと思ってる」

そしてふたりで額を床に擦り付けて土下座をした。
仏壇がなくてもこうして出てきたんだからやれることをやろうと思ったのだ。

怖くて今すぐ逃げ出したいけれど、グッと我慢する。
そしてふと思った。

保人の両親がこんなに早く引っ越してしまったのは、保人が今の姿で現れるようになったからじゃないかと。

自分の息子が死んだときの姿を見て平常心でいられるとは思えない。
引っ越しは止む終えないことだったのかもしれない。
「ごめんなさい!」