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放課後のホームルームが終わって担任が教室を出ていくと同時に貴斗が保人の元へと走り、その肩を掴んでいた。
逃げそびれた保人は椅子に座ったまま硬直してしまっている。
私はゆっくりと帰る準備をしてからふたりに近づいた。
「ありがとう貴斗」
「おう」
私からのお礼に貴斗はちょっと顔を赤くしている。
「これからどうするの?」
瑞穂と日奈子も近付てきた。
「今日はとっておきの遊びがあるよ」
そう言って私は胸ポケットから銀色に光る鍵を取り出して揺らして見せた。
「それってどこの鍵?」
日奈子に聞かれて「屋上」と、短く答える。
今日宿題を提出するために職員室へ行ったとき、こっそり持ち出していたのだ。
生徒の手の届く場所に鍵を置いているなんて、不用心すぎる。
放課後のホームルームが終わって担任が教室を出ていくと同時に貴斗が保人の元へと走り、その肩を掴んでいた。
逃げそびれた保人は椅子に座ったまま硬直してしまっている。
私はゆっくりと帰る準備をしてからふたりに近づいた。
「ありがとう貴斗」
「おう」
私からのお礼に貴斗はちょっと顔を赤くしている。
「これからどうするの?」
瑞穂と日奈子も近付てきた。
「今日はとっておきの遊びがあるよ」
そう言って私は胸ポケットから銀色に光る鍵を取り出して揺らして見せた。
「それってどこの鍵?」
日奈子に聞かれて「屋上」と、短く答える。
今日宿題を提出するために職員室へ行ったとき、こっそり持ち出していたのだ。
生徒の手の届く場所に鍵を置いているなんて、不用心すぎる。



