ライバル店の敏腕パティシエはスイーツ大好きな彼女を離さない〜甘い時間は秘密のレシピ〜

「えっと……ごめん。責任って……?」
「だから、愁さんのケーキを食べすぎて体重が増えちゃったから……。でも、自己管理が足りないだけですよね。愁さんに責任を押し付けるのは違うなって……」

 そう言うと、愁さんは急に吹き出し、笑いながら私に抱きついてきた。
 
「ああ、もう……!」
「え? なんだと思ったんですか?」
「本当に可愛いな、君は」
「ご、ごまかさないでください」
「いいよ、責任取らせて。課題が終わったら一緒にダイエットしよう」

 それって、報酬で太ってしまうこと前提なんですね……。
 でも、課題が終わっても愁さんと一緒にいられる約束ができたみたいで、ちょっとだけ嬉しかった。