「一緒に帰ろう!俺、部屋借りてるから…!」

「私は用事があるから、一緒に帰れない」


ぱぁっと顔を明るくして言ってくれたところ悪いけど、部屋から荷物を運び出さないと…

今日中にって言っちゃったし…


「なんで?俺も手伝う」


う〜ん、お兄ちゃんにはあまり知られたくないな。

知ったら絶対に翔のところに怒りに行くし…


「大丈夫」

「そっか…じゃあ、住所送るから終わったらそこきてね」


これ以上言っても迷惑だと思ったのか、お兄ちゃんは潔く引き下がった。

あ…これは言っておかないと。

「用事終わったら、お兄ちゃんの家に荷物持っていってもいい?」

「ん〜、いいよ」


やった!

了解もらったから、部屋の荷物をお兄ちゃんの部屋に持って行ってもいいよね…?


「じゃあ、また後で」

「うん」


私はお兄ちゃんと別れて、翔の家に向かった。