sparkのアジトを出て、翔と住んでいる家に荷物を取りに行く途中、私はコンビニに寄った。

少しお腹が空いているので、おにぎりの棚は足が動く。

「見切り品」と書かれた梅おにぎりを一つ手に取り、レジへと向かった。


「はぁ…」


無意識に深いため息が出る。

今日は色々なことがありすぎたな〜。

まだ、お昼前なのに。

朝、翔と一緒にアジトへ行ったのが随分昔みたい…

ふふっ、なんか、おばあちゃんみたいだね〜。

これからのこと考えると気が重くなる。


「お会計は167円です。袋はありますか?」

「あ、大丈夫です」


私は財布を開いてお金を支払う。

おにぎり一つで167円…高いよ…

手持ちのお金も少ないため、これからの生活がどんどん不安になってくる。


「はい、おつりです」

「あぁ、ありがとうございます」


私はおつりを受け取るために顔を上げた。