「どうなるんだろう」
小さく呟いた声は、隣の会長に聞こえていたみたい。
「キミのこれから? それともキミを閉じ込めちゃった子のこれから?」
訳知り顔の会長は、とっても綺麗で、人間ぽくない。
……花の精だって知っているから、そう思うのかな。
「どっちもです」
私も、あの子達も。
防犯カメラを見るなら、私が閉じ込められた様子は鮮明に写るだろう。
「キミは、大丈夫だ」
会長の微笑みは、固くなっていた私の心を溶かす。
「言いふらさないで欲しいって約束はするけど、言いふらさなきゃ、本当に大丈夫だよ。……でも、キミを閉じ込めちゃった子は、どうだろうね」
会長が言葉を詰まらせたから、私の心はまた固く、そして暗い闇に落ちていってしまう。
私が転入して来たから、結果的にあの子達は何か罰を受けることになるの?
私が転入してこなかったら……「今は深く考えるものじゃないよ」
いつの間にか俯いていた顔を上げると、会長の青い目が優しく私を見ていた。
「勿論悩むのは悪い事じゃない。だけど、今はちょっと早いかな。早すぎて、オレでもアドバイスが出来ないじゃないか」
おちゃらけた様に言う会長に笑ってしまう。
「確かに、早すぎたかもしれません」
まだ、なんにも分かっていないもんね。考えすぎるのも毒だ。
「だから、別の話をしよう。何でも聞いていいよ、オレに聞きたい事ないかい?」
聞きたい事か……
会長が花の精ってのは、本当な気がするし。
「彼女居るの? とか、好きなタイプは? とか、何を聞いても構わないよ」
「ここって、立ち入り禁止なんですよね」
「おっと、スルーか。まぁ、そうだね、ここは一般生徒の立ち入り禁止は禁止されているよ」
「なんで? って聞いちゃ駄目ですか?」
ただの温室に見えるのに、なんで立ち入り禁止なんだろう。
「それは、今は駄目かも」
花の精に関する事なのかな?



