「生徒会長代表挨拶、夢野青」
「はい」
終業式の進行を担当する影谷くんに呼ばれ、夢野先輩が壇上に上がる。
「長く積もった雪も解け、正門の桜の開花が春を告げた今日、三学期の終業式を迎えることになりました……」
選挙で決まった生徒会長は鹿島先輩だったけど、温室の鍵を紛失してしまった責任を取るということで、鹿島先輩は生徒会長の座を降りて、夢野先輩が会長に戻ったのだ。
鹿島先輩がダメだったわけではないけど、やっぱり、夢野先輩が会長としていると嬉しく思う。
「春休みを終えて、また会いましょう」
会長が挨拶を終えると、最後に校長の挨拶で終業式が終わる。
私達は一度教室に戻った後、HRを終えて生徒会室に集まった。
「みんな、一年間お疲れ様。何か言いたいことある人は居るかい?」
「じゃあ、私、良いですか?」
会長が頷いてくれたので、立ち上がる。
「一月に転入してきて、三ヶ月。最初は驚いたけど、みんなのおかげで凄い楽しかったです」
まず、千代田くんを見た。
「千代田くんが、私の悪口を言った子を止めてくれたの、驚いたけど嬉しかった。迎えに来てくれたり、一緒にお昼食べたり、千代田くんのおかげで寂しいって思う事無かったよ。ありがとう」
千代田くんも、まっすぐ私を見る。
「俺の方こそ、花咲に会えてよかった。俺を受け入れてくれて、ありがとう。花咲のおかげ喋る勇気出たし、呪い以外にも使えるって分って嬉しい」
「それが、千代田くんの本来の力だったんだと思うよ。呪いじゃなくて言霊。良い悪いじゃなくて、言った言葉が事実になる」
「それは、それで困るかも」
千代田くんは眉を下げ、困った顔をした。
最初会った時はミステリアスだったのに、今はもう、いろんな顔を見せてくれる。



