夢野先輩の案を聞いてからもずっと、不安だった。
本当に奇跡が起きるのかって。
でも、やってみなきゃ。
奇跡起こすしか道が無いなら、そこに進もう。
「みんな、集まったね」
私達、生徒会役員が集まったのは、花園と呼ばれる温室の、鹿島先輩の元の梅の木の下。
梅の木の治療は上手くいっていないから木はボロボロに傷ついていて、前は満開だった花は殆どついていない。
鹿島先輩も来ているけど、木の調子が良くなってないからか、前より透けている。
「ロシアのおとぎ話には、魔女に青いバラを渡すと願いが叶えてくれる話が有るらしいんだ」
「具体的なおとぎ話名は?」
「インターネットで見つけただけだから、分からないよ。でも縋ってみても良いじゃ無いか」
「そんなんで、本当に奇跡が起きるんですか?」
不信がる鹿島先輩に、夢野先輩は笑う。
「起こしてこその奇跡さ」
鹿島先輩はため息をつくけど、まっすぐ私達を見た。
「頼みますよ」
「ああ、任せてくれ」
夢野先輩は頷くと、改めて説明する。
「鈴が、紅に鈴蘭のプレゼント。桜ちゃんは、魔女役。龍は、桜ちゃんを魔女になるように呪って。レオは癒やしの力でサポート。オレが、青いバラ役だよ」
影谷くんが手を上げる。
「それじゃあ、僕からいくね!」



