昼休憩の時間、急遽、文化委員の人と夢野先輩と打ち合わせをすることになったけど、
「夢野、閉幕の時はどうする? 何かやるか?」
「委員長! もし何かをやるとしたらの閉幕式の前か後ですけど、閉幕式の時には客席まで明るくしてしまうから、舞台を目立たせたいなら前が良いと思います!」
「だけど、闇から出るってストーリーなら、明るくなってからの方が良いんじゃ……」
「あ、あの。夢野くん、今、一応台本書いてみたから、見てほしいかも」
突然のトラブルからのこれだから、みんな、てんやわんや慌てている。
──パン!
大きな音を立てて夢野先輩が手を叩くと、騒がしかった辺りは静まり返った。
「みんな、落ちついてくれ。それぞれ考えが、喋りたいことが有るのは分かるけれど、一つずつ解決していこう」
先輩は、文化委員長を見た。
「まずは、文化委員長。大したことをやるつもりはないけど、物語は終わらせた方が良いと思うんだ。少し、時間を使っても良いかい?」
「もちろん、夢野に助けられたんだ。時間くらい好きに使ってくれ」
「ありがとう。次にさっき渡してもらった台本だが……」
なにかの裏紙に書かれた台本を夢野先輩はサッと目を通す。
「内容は良いけど、ここまで長くなくていい、少し削ろう。そして、桜ちゃん、ステージに立つのは嫌じゃないかい?」
「大丈夫ですよ」
「それじゃあ、この台本を少し改変して、演じるのは閉幕の後、みんなが退場中にしよう」
「分かった。その方向性で準備するよ」
「ああ、よろしく頼む。だが、このストーリーなら衣装が有っても良いかもしれないね。確か君、演劇部だったよね。それなら……」
夢野先輩はテキパキと話を進め、新たな指示を出していく。
さっきの、突然演技をしたのも凄かったけど、こっちもすごい。頼りになる人だな。



