途中ちょっとトラブルがあったけど、三人のチョコ菓子が無事に完成した。
鼓くんがコーヒーを入れてくれている間、影谷くんと話す。
「ありがとう、花咲さん。今日は本当に楽しかった」
「本当? それなら、よかった。私も楽しかったよ」
「……本当にごめんね。最初、仲良くなりたいって嘘ついて誘ったの」
影谷くんは、申し訳なさそうに目を伏せる。
もしかして、ずっと気にしてたのかな。
「気にしないで、実際仲良くなれたんだから。……これって、私の気のせい?」
「ううん。仲良くなれたよ」
自信無くしかけたけど、影谷くんが笑ってくれると、とっても嬉しくなる。
これは、きっと私だけじゃなくて、みんなが思うだろうな。
「たんぽぽコーヒー、淹れたよー」
鼓くんが差し出したティーカップには、コーヒーのような色の液体が入っている。香ばしい香りだ。
「たんぽぽコーヒーって、本物のコーヒーなの?」
「ううん。コーヒーみたいな味の、たんぽぽ茶だよー」
「そうなんだ……。いただきます」
ティーカップを手に取り、一口飲む。
普通のコーヒーもそんなに飲んだことないけど、確かにコーヒーみたいな味。
「おいしいけど、私にはちょっと苦いかも」
「砂糖入れると、まろやかになるよー」
角砂糖を差し出されたので、一つを入れてスプーンで溶かし飲んでみる。



