会長と、とりとめのない話をしていると、理事長が戻って来た。
「防犯カメラを確認しました。花咲さん、手紙の様なものを持っている様に見えましたが、今も持っていますか?」
「はい」
制服の内ポケットに入れていた手紙を渡すと、理事長は読み始める。
「なるほど。ちなみにこの手紙はいつどこで、渡されましたか?」
「三時間目の授業が始まるときに、机の中に入っていて、教科書を取り出すときに気づきました。二時間目、終わったときには入ってなかったので、中休みの間に入れられていたんだと思います」
「手紙の事、例えば場所の事などを誰かに確認しようとは思いませんでしたか?」
それは、しようとはした。
前から、あの子達に敵視されているのは分かっていて、本当にこの建物があるかどうかも怪しかったし。
「三時間目が終わった後に先生に確認しようと思ったんですけど、先に話しかけられていて、四時間目は体育で移動や着替えに時間がかかるから、何分も待つことが出来なかったんです。四時間目の後は、呼び出し時間が一時だったので、急いでお弁当を食べたら、確認する時間がなくて」
「了解しました。この手紙は預からせてもらいます。良いですね」
「はい……あの、あの子達はどうなりますか?」
会長に悩むなとは言われたけど、やっぱり気になってしまう。
「本人や周りの教師と話して決めますので、今はなんとも。それより、貴方のことです」
理事長は真っ直ぐ私を見つめた。
「ここは、立ち入り禁止、それに青の秘密を知ってしまった。それを、放っておく事はできません」
私は、覚悟を決めて頷いた。
「はい」
会長は大丈夫だって言ってくれたけど、そんな事ないだろうなとも思っていた。
だって、立ち入り禁止だし。
花の精が生徒会長をやっているなんて、知っちゃいけなさすぎる!
……転校することになったら、お父さんや、お母さん。ここを勧めてくれた、おじいちゃん、おばあちゃんに申し訳無いな。
「理事長」
会長が、心配そうに声を上げる。
「静かに聞いていなさい、青。貴方にも関係する事です」
理事長は会長をたしなめると、私を見た。



