恋愛日和〜真逆の二人が惹かれ合うまで〜

新年を迎えると、仕事の合間に結婚式の準備に追われた。
列席者の招待状を作り、衣装や料理や会場装飾などを決めていく。

2月になると、日和は日向のマンションに引っ越してきた。
だがフラワーアレンジメント教室には、毎週通い続けている。

「それでね、望美ちゃんがブーケを作ってくれることになったの!ウエディングドレスと、カラードレスの2つ分」
「へえ、良かったな。彼女ならセンス抜群だし」
「うん、すごく嬉しい。式にも参列してくれるって。椿さんも飯田さんも営業部の皆さんも来てくれるし、かずくんも仕事が入らなければ出席するって」

嬉しそうな笑顔の日和に、日向も頬を緩めた。

「あとね、日向さんに相談なんだけど」
「うん、なに?」
「結婚式ではお父さんと一緒にバージンロードを歩くけど、披露宴でお色直しの為に退場する時、ゴンさんと一緒に歩いてもらってもいい?」
「ゴンさんに?」
「そう。私にとってゴンさんは命の恩人だし、もう一人のお父さんみたいな人だから」
「そうだな。うん、いいと思う」

日向も、いいアイデアだと頷く。

「ほんと?良かった!じゃあ、ゴンさんに聞いてみるね。引き受けてくれるといいな」

結婚式の準備をする日和は幸せそうで、日向も嬉しくなった。

(あとは挙式当日、晴れて綺麗な桜が見られますように)

毎日そう願ったおかげか、例年よりも暖かい日が続き、桜の開花も早まる。
そして3月27日の桜の日。
日和と日向の結婚式当日に、青空の下で満開の桜が咲き誇った。